酩酊記

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一人暮らし乱文

生まれてこのかた一人暮らしをした事がない。

 

一人暮らしをしたくなかった訳ではなく、ちょっとした渡世の行き違いというか、今に至るまでそのタイミングがなかった。

実家を出て最初に住んだのは当時お付き合いしていたさるお方の借りている都内のマンション。居候的に転がり込んだ形だった。

その後ライフスタイルの変化に伴い二度ほど転居したが、諸事情で「ペット可」「ファミリー可」がマストの項目となるため選択肢は非常に限られ、ベッドタウンすらもほど遠い郊外に居を構え、かれこれファミリー物件暮らし歴5年を数える。

 

現在は神奈川南端の某所で、2LDKリノベメゾネットの物件に住んでいる。片道二時間の通勤は非常につらみを伴うものの、慣れてしまえばやってやれない事はない範囲のもので

時間を犠牲に(歳にしては分不相応な)広い家に住めていると考えればまあ納得かな、と思っていた。

 

そんな中、最近になってきて地元の友人たちが続々と上京を果たし始めた。

経済的ないし精神的事情から実家から脱出できなかったり、浪人に次ぐ浪人や留年に次ぐ留年でなかなか独り立ちしなかった彼らもようやく大人になった。一足先にファミリー物件をブチかましている自分としては感慨ひとしおである。

ただ引っ越し手伝いや転居祝い、果ては終電逃しのセーフティーネットに度々通うにつれ、段々と彼らの暮らしが羨ましくなってきた。なぜか。アクセスである。

彼らの住まいは「通勤」という言葉があてはまらないほど職場からのアクセスがすこぶる良い。

最寄りから徒歩10分圏内、駅から職場までもおおむね15分程度と、そもそも「あ、俺いま通勤してるな」と認識できるレベルの時間を要さず職場に着くのである。

たまに彼らの家に泊めてもらい、翌朝も仕事のため会社への経路を調べると平気で9:15分に乗れば間に合うとか、なんなら徒歩30分で着くとか出てくる。およそ同じ星の経路検索だとは思えない。

こちとら最寄りまで公共交通機関で30分弱、最寄りから職場まできっかり1時間半である。「満員電車つらいよね〜」とか言うな。貴様らの通勤と俺の通勤を同じものとして語ってくれるな。お散歩とトライアスロンを同じ「運動」カテゴリにひとくくりにするような乱暴さだ。

 

そんな憤りに近い羨ましさを感じた折、ちょっとした渡世の行き違いに次ぐ行き違いから一人暮らし物件を探す事になった。

今度こそ都内。池尻とか三茶の小綺麗なワンルームに住みたい。